例えば地球という生命体が、
宇宙のなかでもことさら美しく、
多くの命を育んでいるのは水と空気があるからこそ。
私たち人間や動物、そして植物もみな、
水と空気なしで生きていくことはできない。
私たちの住む日本という国は四方を海に囲まれ、
国土のあらゆるところに川が流れて海へ還っていく。
川や滝、湖、海などが見せる、みずみずしい表情。
緑豊かな山が育む森林からそよぐ風、
その優しくも強い意志を感じさせる清々しさ。
清冽な水のしたたり、澄んだ爽やかな空気。
その美しさに触れる時、私たちの心は静かな感動に包まれていく。自然の大きさや豊かさを、
私たちはどこまで理解してきたというのだろう。
海の水は貝殻によって美しさを取り戻すという。
植物は空気を吸い込み酸素として大気へ戻す。
私たちの目に見えないところで、
自然は自らを浄化するという偉大な力をもっている。
人間は見えるものだけを過信してはいないだろうか。
自然のもつパワーを大切にしながら、
水と空気の恵みを享受する。
本当に豊かな環境は、
私たち一人ひとりが、
見えないものを意識することから生まれていく。
母なる地球、そして母なる大地という言葉。
私たち人間をはじめあらゆる生命体は、しっかりとした大地というベースに根を張ることで、生命活動を維持していくことができる。
自然の大地が私たちにくれるもの、土、砂、火山灰、焼灰、石…。
大地はあるべき場所に戻ろうというチカラが働くことで、新しい芽吹きや息吹きをよみがえらせる。
太陽の光を浴び、たくさんの雨や風にさらされた大地には、私たちを足元から支えてくれる力強さとぬくもりにあふれている。
そして人工的・化学的なものでなく、こうした自然にある素材を活かしていくことで
目に見える環境、そして目には見えない環境を守っていくことができる。
自然の恩恵を受け、自然を汚さないこと。
それが今ある自然環境を守ることにつながっていく。
自然にある素材を使うということは、エネルギー資源を無駄にしないということ。
そして将来その素材を使って造ったものをとり壊すことになっても廃棄物ではなく自然に還るということ。
それはまさしく「土にかえる」という、究極のエコロジーにつながっていく。
日本という国には、世界に誇る素晴らしい建築物が今も残されている。
例えば島全体が神の地として神聖な風情を見せる厳島神社。
その神社建築は幾世紀を経ようとも、自らが姿を失うことを許さないようだ。
世界文化遺産に指定されている白川郷の合掌造り。雪深い地域にあって独特の美しい風景を創り出している。
そして世界遺産として有名な奈良の法隆寺。
世界最古の木造伽藍をもつ法隆寺は、建立から1400年もの歳月を経てなお、
変わらず「いにしえ」の佇まいを伝えている。
こうした伝統建築はなぜ長い年月を受け継ぎながら、堂々とした姿を見せているのだろうか。
それは日本の気候風土のなかで培われた先人の知恵、自然と調和する工法や素材を用いているから。
土地の環境に合った建設方法にこだわることが、建造物の命を永く継承させることを、私たちは真摯に学んできた。
木材という自然の恵みは、四季の移ろいや激しい雨風を受け、あるがままの姿を磨き続けているのかもしれない。
私たちには今ある自然環境を守り、また再生していく努力が切実に求められています。 環境にかかる負荷をできるだけ減らしていくには、どうしたらいいのでしょうか。
例えば自然界から採取する資源をできるだけ少なくすること。
またそれらを有効に使うことによって、廃棄されるものを可能な限り抑えていくこと。
こうした取り組みを続けていくことが、地球環境を守る「循環型社会」へとつながっていくのです。
従来の「大量生産・大量消費・大量廃棄型社会」ではなく「リデュース・リユース・リサイクル」の3Rを実践していくことが、これから私たちが目指していくべきスタイルなのです。
私たちが関わってきた建設の世界でも、環境への配慮なしにスクラップ&ビルドを繰り返していた時代がありました。
けれども環境に対する意識が変化するなかで、私たちはできるだけ環境にダメージを加えずにすむ工法や素材を選んで、自然環境と調和していくことのできる建設業でありたいと考えています。
時代の変化とともに実際は人体に有害なものとわかった素材もあります。
アスベストは戦後多くの施設の建設に、当たり前のように使われてきました。
こうした有害物質の除去に取り組み、健康に配慮した建設を築いていくことも、将来にわたってとても大切なことです。
豊かな自然に恵まれた美しい環境を未来へ引き継いでいくために、私たちはこれからも環境を守るための知恵を重ね、行動を続けていきます。